日比谷音楽祭を観るためにU-NEXTの会員になった。
ドラマも映画も観ないので無料期間だけでやめると思う。
今日はそもそも、いやここ数日、いや今週…いや今月、心が不安定になる出来事が多発した。
良いこともあったけどそれを全否定するほど怒涛の嫌なこと。
そんな時は「きらり」のアフタートークの風くんの言葉を思い出す&言い聞かせる。
「ま、そ~ゆ~こともある、そ~ゆ~こともある、そ~ゆ~こともあるよ。」
最期の日、いきものがかりの歌を彼に聞かせた。入院したベッドの耳元にiPhoneをおいて。
意識はなくても耳は最後まで聞こえていると聞いたことがあったから。
日本の歌をあまり聞かない人だった。
その彼がある日「いい歌だ」といっていきものがかりの「SAKURA」を聞いていた。
正確には観ていた、YOUTUBEで。
私には意外だった、彼がいきものがかりを聞くことが。子供たちも驚いていた。
私は通院の車中でいきものがかりを流すようにした。
でも、彼は特にそのことには触れなかった。
なんなら「俺はコレ(YOUTUBE)で観れるからいい」くらいのことを言いやがった(笑)
ある時「YELL」のことを「一番いい曲」だと言った。
「いきものがかりの中で」ではなく彼の中の一番だと。
サヨナラは悲しい言葉じゃない
それぞれの夢へと僕らを繋ぐYELL
ともに過ごした日々を胸に抱いて
飛び立つよ独りで未来の空へ
この歌詞、どんな気持ちで聞いていたのだろう。
今、改めてそう思う。
日比谷音楽祭ラストにいきものがかりが出てきた。
聖恵ちゃんの白い衣装がまぶしい。
なんということなく観ていた1曲目の第一声を聞いた瞬間涙があふれた。
え?何?
初めて聞く曲なのに、
あの通院の車中が、院内カフェの光景が、ロビーの自動演奏の白いグランドピアノが、一気に押し寄せた。
さよなら さよなら
と言う冒頭の歌詞が耳に残る
君がいなくても春は来て
もう5回目の春なんだ…慌てて歌詞を検索した。
全てが彼と私に重なるわけではない歌詞。
でも、ふとしたフレーズに動けなくなる。
そうか、この歌、映画『100日間生きたワニ』の主題歌なんだ。
あのお話、Twitterでたまに見ていたっけ。
毎日コツコツじゃなくてたまに誰かのリツイートでバーーーーッとさかのぼる感じ。
終わった後にいろんな論争もあったようだけど作品としてはよかったと思う。
切なくて胸が苦しかったけど。
桜の花びらが舞うシーンが思い出された。
私の中でそのシーン、桜の花びらが舞うシーンはケツメイシの「さくら」のMVの世界。
そしてドリカムの「めまい」の歌詞の世界。
今日の昼間、病院の待合室で流れていた番組。
– ドキュメント72時間 – NHK「能登半島 桜咲く無人駅で」
見事な桜の中でのいろいろな人たち。
その中に58歳と56歳のご夫婦。
桜を見ながらお弁当を食べている。
「お仕事は?」という問いかけに「無職」と旦那さん。
「病気で仕事辞めた、2年位前かな?」
「なんのお仕事だったんですか?」
「診療所」
「元開業医」というテロップがつけられた。
「末期ガンでいつ死んでもおかしくないの」
とてもそうは見えない印象に驚いた。
列車がくるとわかるとカメラ片手にホームへ。
「僕は今、人生を楽しんでいる」
笑顔でそう話していた。
そう言えるまでにどれほどのことを、思いを乗り越えてきたのだろう。
本当はもっとやりたいことがあったけどコロナでできなくなった、とも話す。
「しょうがないよね、世界中こうなんだもん」と。
人生を最期の最期まで楽しめる人はどれだけいるのかな。
その中の一人でありたいと思った。
彼はどうだったかな。
5年前彼が大量喀血で救急搬送された時、まだ意識はあった。
病室のベッドで「いや~苦しかった、死ぬかと思った、死んでもよかったんだけど」
今思うと彼のこの憎まれ口が最後の会話だったかもしれない。
さびしさなんて 気づかないまま
消えてくれたらいいのにな
とか
ちゃんと進むから
どこかで 笑っていて
とか
僕は先に行くよ
一緒にいた日々の
つづきを これからを
とか
なんか泣けるんだな。。。今さら。。。
これをあののびやかな声で歌い上げられちゃうときついんだよな~私。
でも、最近は写真に向かて話すこともできるようになってきた。
今度「ちょっと助けて」って言ってみるかな。。。
いや、やっぱいいや(笑)
ずっとずっとモヤモヤしている気持ちの正体は自分で見つけます。
明日の日比谷音楽祭は櫻井さん、楽しみ♬